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世界のトミタ

冨田勲

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【関心空間最後のキーワードシリーズ】
冨田勲さんを偲ぶ・・・。ありがとう、あなたの音楽と共に生きてきました。

2016.5月に急逝された偉大な作曲家・シンセサイザー音楽の作者冨田勲。

トミタサウンドとの出会いは中学1年か2年だったと思う。
ある日曜の朝、「題名のない音楽会」を見ていたら、ムーグシンセサイザーを操る冨田勲さんとピアノとオーケストラが「展覧会の絵」を競演していたのだ!
その衝撃があまりにすごくて、たしか「展覧会の絵」はリリース前だったので、すぐに「月の光」のアルバムを買いに行った気がする。幸いうちには新し物好きの父のおかげで4チャンネルステレオがあり、トミタサウンドのシンセサイザー立体音響に浸りきった。
ちょうどその年、NHKの大河ドラマは「勝海舟」。あのダイナミックなドラムが印象的で大好きだったこのテーマ曲も冨田勲だった!そしていつも見ていた「新日本紀行」のテーマ曲も、「ニュース解説」の不思議なシンセサウンドのテーマ曲も…。
アルバムを買っていろいろ知ったら.「ジャングル大帝」も「空中都市008」も「ワンダースリー」も…、子供の頃好きだったテーマ曲も、みんな冨田勲!

少5の時にうちにエレクトーンが来て、いろんな音が出るのが楽しくて、中1では部活はブラスバンドを選び、そして冨田勲のシンセサウンドの衝撃。この時から僕は、第二の冨田勲になることを夢見る少年になった。

やがてオーケストレーションに興味をもち、ブラバンで見よう見まねでアレンジをし、念願の新日本紀行のテーマの楽譜を起こして指揮したり、秋葉原にローランドのショールームができたので足繁く通ってモジュラーシンセとマルチトラックレコーダーをいじり倒してトミタサウンドの真似事をしては満足し、
小松左京×冨田勲の武道館のピラミッドサウンドも、YMOも出てきたFM番組の公開録音も聴きに行った。

そしてついにKORGのモノフォニックシンセMS-20を親を拝み倒して買ってもらい、パペポ親父やソプラノやバイオリンや汽笛や鐘などの、数々のトミタサウンドをアルバム「冨田勲の世界」を手引きに模倣できたとき、これで世界のトミタに近づいた!と思ったものだった(笑)。

結局、世界のトミタの後継者になれるはずもなく、こんな自分になってるわけだが、ムーグシンセサイザーを輸入したとき「たった一人で真っ暗な海に漕ぎ出したように気持ちだった」という冨田さんの言葉は、その後の大きな業績を思うと、いつも勇気を与えてくれた。
何より、たった一人で膨大な時間をかけて電子仕掛けの機械たちを操り、頭の中に鳴っている音を、いや、頭の中に響いている立体音響をコツコツと作り上げ、アメリカに単身乗り込んでRCAとの契約を取り、日本人初のグラミー賞ノミネート、さらに世界各地で、広大な空間に響くサウンドクラウドで街中の人を包み込む大プロジェクトを成し遂げた、前例のない独創的な創作に一人でチャレンジし続けた姿勢が、人生の羅針盤のように、僕の心の中に深く刻み込まれています。

シンセサイザーによるトミタサウンドは世界初の、そして、世界に一つしかないユニークな音楽ジャンルだとさえ思います。
80歳を超えても最先端の初音ミクとの共演を企画し、11月には初音ミクとのバレエを準備中だった冨田勲さん、
次回作が聴けないのが本当に残念でなりません。

思えば、4chステレオとMS-20シンセサイザーを買ってくれた新し物好きの父は冨田さんの一学年上、僕が音楽に熱中することを応援してくれた母が冨田さんと同学年。戦前〜戦中〜終戦と激動の幼少期から少年・少女期を過ごし、大人となって復興と高度成長を支えた人たちですね。
その母も先月他界し、みんな天上の人となってしまいました。
今年は、なんだか大きな節目が巡ってきたようです。

冨田さんは、間違いなく僕の心の父、感性とチャレンジ精神の育ての親でした。
天国では、きっと多重録音もプログラミングも必要なく、頭の中に思った瞬間に、身振り手振りした瞬間に、
音楽がサラウンドで響き渡るはずです。 冨田さん、存分に天上のトミタサウンドを響かせてください!

冨田勲

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投稿者:
みゃ~太
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  • 年(代): 1932-2016
  • 2016/08/08更新
  • 2016/08/08登録
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