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手打ち蕎麦 ほそばら |

松本市四賀地区・会田宿の更に北側に小さな蕎麦屋がある。
文化庁の遺跡調査官も食べに来る。
ぶらりと訪れると中には誰もいない。
店らしき構えは何処にも感じられない一軒家である。
ぼんやりしながら待っているとオバチャンが現れる。
* * *
「あんれぇ〜。今日は予約ないと思ってたに」
「そんでないの。たまたま通りがかったからね」
「でしょうよゥ。オラまた惚けたと思ったがよ」
「んなことたねぇ。まんず邪魔したっけか?」
「畑仕事さ〜や。邪魔なことなんぞあるめぇさ」
「それならいいけんどさ。んでもって今日は蕎麦あるんかいね?」
「ねぇこともねぇだが・・」
「蕎麦汁がないってか」
「そだらなことはねぇ」
「んじゃよ。用事が済んだら分けてちょうだい」
「あるだけでいいかいね?」
「構うこたね」
「んじゃ これでも喰ってて」
ビールを呑み呑み、瓜の奈良漬を齧る。
「オバチャン 相変わらず美味いんでねぇかい」
「野沢菜の古漬けもあるけんど・・」
「それじゃあ酒だな」
「そこにあるけ 適当に呑んどって」
蕎麦は純朴そのものの田舎蕎麦である。
蕎麦の前に酒が三合消えた。
* * *
「んでさ。遺跡はどうなっただ?」
「いやさァ。おかげさんで保存が決まったで」
「学校は?」
「代替地をこれから探すってことでね」
「そうかァ。オラさよ 先祖代々此処に棲んでっけど、こんな凄いモンが出るとはちっとも知らんかったで」
「そりゃァ 発掘してる当の本人たちだって考えたことなかったでね」
「あんたら専門の先生たちだって知らんかったって・・こりゃ不思議だね」
「不思議でもなんでもね。発掘なんてやってみるまでナンも判らんさやァ」
「そんなもんかいねぇ」
「だけんど 流石に今度の石垣にゃおどけたな」
「信大のセンセも興奮して蕎麦喰ってただよ」
「オバチャンとこもこれで忙しくなるってもんさ」
「オラ困るで。最近は東京とか奈良とか偉いセンセがどっと来てよ」
「したら手伝いに来るで」
「莫迦なこと言っちゃなんね。それこそバチが当たるで」
* * *
いくら高速料金が千円になったからと云って、ここまで足を延ばす蕎麦好きは滅多にいない。
オバチャンは好きで蕎麦を打っているだけである。
蕎麦汁だって江戸前のそれとは洗練度が違う。
だが、会田宿を眼下に見下ろしながら蕎麦を手繰っていると、これが本当の蕎麦の味ではないかと思わせられるのである。
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飲食店09.10.24更新
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